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寿司(鮨)ネタ 貝の種類おろし方、下処理方法

【自すし】とは、自宅で自ら作る鮨と言う意味を持つ、私が造った単語です

ブログ管理者

鮨、和食職人歴、約35年以上

食べるのも作るのも大好きで美味しく作れないかと

ミシュラン店や繁盛店を渡り歩き、現在も自分の技術を磨く事に精進する毎日です

そんな職人が今までの鮨に関する知識、情報を

鮨を通じて幸せになる方が多くなるように

お役立て出来ないかなと思い

勝手ながらブログを作ってみました

 

こんな方に見て欲しい
  • 初めて寿司(鮨)を挑戦しようとしている方
  • ミシュラン鮨店や高級鮨店に食べに行きたいけどお値段的に高いから行けないな~と思う方
  • 外国人の友達がいて、自宅に招待して寿司(鮨)を握ってあげたい方
  • お父さんが家族へ美味しい鮨を握りたい方
  • 友だちを呼んで鮨パーティーをしたい方
  • 彼女を呼んで美味しい鮨を食べてもらって愛を深めたい♡方
  • 友だちや知人にプレゼントとして鮨をあげたい方
  • 自分が鮨を握る動画を撮りたい方
  • 鮨に興味があり知識が知りたい方
  • 自分の趣味として鮨を楽しんで握り美味しく食べたい方

など

鮨屋で使う貝の種類、下処理方法

  • 赤貝
  • 帆立貝
  • みる貝
  • 北寄貝
  • 青柳
  • 鳥貝
  • つぶ貝
  • 小柱
  • 平貝
  • 石垣貝

赤貝

アカガイは、宮城県閖上(ゆりあげ)産が有名で、奥羽山脈、阿武隈山地からの山の恵みとしての栄養分が名取川、阿武隈川から海へと流れ、赤貝に適した海域になっています

閖上のアカガイは、味が濃く、香りが良く、色目も鮮やかで、肉厚である為、多くの高級鮨屋が購入し、お客様に喜ばれるアカガイの握りを提供しています

他に大分県中津や山口県宇部、愛知県三河もまた良いアカガイが水揚げされる産地です

アカガイの旬は、12月~3月の冬時期が美味しく、特に2月、3月は、身の張り具合が良く、肉厚で味も濃く美味しくなります

アカガイは、本玉と呼ばれていますが、似ている貝としてサトウガイ(白玉)、サルボウなどがあります

アカガイは、殻の表面の筋が43本で殻の表面が黒褐色の毛が覆っていて、大きさも大きめで殻がもろい

サトウガイは、殻の表面の筋が38本で殻の外側近辺に毛が生えているが、全体的に白っぽい

サルボウは、30本~32本で全体的に白っぽく小ぶり殻が硬い

 

アカガイの目利き

  • 重みがある物
  • 軽く振ってみてコロコロと音がしない物
  • 匂いを嗅いで磯の香りがする物
  • 殻が開いていない物

アカガイの下処理

  1. ボールを用意して受けにしてアカガイをむいていく
  2. 殻を外すのにアカガイの後ろ部分にある蝶番(ちょうつがい)の間に貝むきを当ててねじる
  3. 殻が軽く開いたら隙間から貝むきを少し差し込み、貝を持っている親指を挟み、開いた口を固定する
  4. アカガイ貝柱が殻に4か所付いているので、身を傷つけないように下側の殻に沿って貝むきを滑らすように貝柱を外す
  5. 外した殻を開き逆側の殻を下にして持ち替え貝柱を殻に沿って外す
  6. 殻から外れたらむき身をボールに入れて置く
  7. まな板にアカガイを乗せ大きい貝柱の方の身とヒモとの間に包丁で軽く切れ目を入れる
  8. ヒモを包丁で押さえ身を引っ張って外す
  9. ヒモに付いているワタ部分と膜部分を包丁で綺麗に切り外す
  10. 貝柱に付着しているワタの残りも包丁で取り除く
  11. 貝柱の裏側の部分に砂が残っている場合があるので、綺麗に包丁で取り除く
  12. ウロ(アカガイの黒い部分)が付いている方から左右対称になるように包丁でギリギリまで開く
  13. 身を開いたらウロ(黒い部分)を包丁を寝かせながら、そぎ取る
  14. 残ったウロの部分を包丁でこするように綺麗に取り除き、身の方もあまり削らないように気を付ける
  15. 開いたアカガイは、ちょうど蝶(ちょう)のような形になるように包丁で整える
  16. 開いてアカガイとヒモをボールに移す
  17. 塩を入れ、アカガイを塩で軽く磨き、冷水で塩とヌメリを洗い流す
  18. ザルに上げ水気を取り、タオルに乗せ、しっかりとヌメリ、汚れを綺麗にふき取る
  19. 特にウロの付いていた部分、ヒモの黒くなっている部分は、綺麗にふき取る
  20. バットにキッチンペーパーを引き、開いたアカガイの表部分を上にして重ねるように綺麗に並べる
  21. ヒモの部分も貝柱を重ねるようにして綺麗に並べる
  22. ラップをして握るまで冷蔵庫で保存する

帆立貝

貝類の中で一番人気を誇るホタテガイ

殻付きの活けホタテガイ、貝柱だけをむいた生ホタテガイ、生食用冷凍むきホタテガイなど多彩に楽しめる食材です

天然物ホタテガイの旬は、5月~8月の夏場と12月~3月の冬場と2回あります

ホタテガイの目利き(殻付きホタテガイの場合)

  • 殻を触って貝がすぐに閉じる物
  • 殻の隙間から貝柱を見て大きく身が張っている物
  • ホタテガイのヒモの部分が殻にしっかりと扇状に張り付いている物
  • 殻を持って、ずっしり重い物

ホタテガイの目利き(むきホタテガイの場合)

  • 身に張りがありプリプリしている物
  • やや透明感があり艶がある物
  • 身が締まっている物は、鮮度が落ちている

 

ホタテガイの下処理

  1. 殻付きホタテガイは、殻が平の面側から外していきます
  2. 貝むきで殻にぶつけるように貝柱を外していきます
  3. 貝柱が外れたから殻を取り外す
  4. 深い殻の方も同様に貝むきで外しますが、やや角度を付け殻にぶつけるように貝柱を外す
  5. 貝柱に沿うように親指で押し貝柱をくり抜く
  6. ヒモ(外套膜)を取り外し、残りの生殖巣を包丁で取り外す
  7. 貝柱の表面に膜が残っていたら指で外し綺麗にする

 

貝の王様である鮑は、国産で主に4種類であります

  • 黒アワビ
  • エゾアワビ
  • マダカアワビ
  • メガイアワビ

 

黒アワビ

アワビの中で最も高級な位置づけで、他のアワビに比べ食感、旨味が非常に強く味の深さを感じられます

千葉県房州産は、特に肉厚で、旨味が強く、歯ごたえも良いので、値段も高価ですが、食べてみて納得いく高級アワビです

 

エゾアワビ

黒アワビが東北や北海道に生息し適応したエゾアワビで、黒アワビと比べるとやや小ぶりの物が多い

養殖の盛んな為、市場に出回る機会が多い

歯ごたえもあり、旨味も深いが黒アワビに比べるとやや劣る

 

マダカアワビ

20㎝を越える物もある大型アワビでアオガイとも呼ばれる

アワビの中でも深場に生息している為、海女さんが採集する事が出来ない為あまり市場に出回らない

身質がやわらかい為、煮貝、酒蒸しなどに適している

 

メガイアワビ

メガイアワビは、赤アワビとも呼ばれ、九州など南方で水揚げされる

養殖も盛んで市場にも割と多く出回る

身質がやわらかいので、煮貝、酒蒸しなどに適している

 

アワビの目利き 

  • 生きが良い物
  • アワビの重さがある物
  • 肉厚の物

 

アワビの下処理

  1. アワビの表面をたわしで綺麗に磨きます
  2. アワビを殻から貝むきを使って外します
  3. 貝柱に付いているヒモの部分を包丁で貝柱に沿って切り離し、肝の部分も肝を破かないように外す
  4. アワビの貝柱側をたわしで綺麗に磨きます
  5. 口ばしの部分をVの字に切り外す
  6. 表面を綺麗に水洗いして、ペーパータオルで水気をふき取ります
  7. 肝の部分は、砂袋が付いているので、包丁で切り外します
  8. 肝を水洗いしてキッチンペーパーで水気をふき取り、ペーパータオルで包んでおきます

 

■生のアワビを握る場合

  1. 下処理したアワビを切り付けていきますが、鮨の大きさによって縦からか横からか切り始める場所を決める
  2. やや斜めに包丁を入れ、左右に包丁を動かしながら表面に凹凸を付けて切り付ける
  3. あまり厚く切り付けない事
  4. 切り付けたアワビの表面に鹿の子(網目状の切れ目を入れる)の切れ目を入れる
  5. 裏面は、縦の切れ目だけ入れる
  6. ネタとシャリが剥がれやすい場合は、海苔バンドで止めて提供する

 

■煮アワビ

あわびの殻を外し煮る方法と殻と肝を外して煮る方法があります

私の経験上、殻付きだと磯の香りが強くなり、肝の苦味が煮汁に移り仕上がりがやや苦く感じられます

この香り、苦味がアワビの特徴と思う方は、殻付きで煮てみて下さい

 

■煮アワビ作り方

  1. アワビの殻を貝むきで外し、ヒモと肝を取り除きたわしで両面綺麗に磨き水洗いする
  2. 鍋にアワビを入れ、水、酒(同割)、塩少々をアワビの高さの倍に注ぐ
  3. 表面にアクが出てきたら丁寧に取り除く
  4. アクが出切ったら表面にキッチンペーパーを覆い弱火で2時間位に上げる
  5. 楊枝で刺してみてスッと入るようになれば仕上がり目安です
  6. そのまま冷めるまで放置し、冷めたら煮汁ごとタッパーに入れ冷蔵庫保存する
  7. 冷凍する場合は、汁から取り出し軽く水気を取り、ラップして冷凍庫で固める
  8. 肝は、湯がき火を通して、気上げ(水に落とさずにザルに上げて冷ます事)する

肝は、つまみ、肝ソースに仕上げたりする

アワビ肝ソースの作り方↓↓↓

 

■アワビ煮詰めダレ

残った煮汁をペーパータオルで濾して、鍋に移し、濃口しょうゆ、みりん、三温糖、水あめを入れごく弱火で煮詰めて、アワビの煮詰めダレに仕上げる(味のバランスは、好みで調節して下さい)

 

■煮アワビ握り

  1. 貝柱を上にして包丁の角度を斜めに入れ、包丁を左右に振りながら表面がやや凹凸の柄になるように切り付ける
  2. 表面に立線の切れ目を軽く入れ、寿司が握りやすくなるようにする
  3. ネタとシャリが剥がれやすいので、海苔でバンドして止める
  4. アワビの表面に煮詰めダレを刷毛で塗り提供する

 

みる貝

ミル貝の種類は、本みる貝、白ミル貝とあり、本ミル貝の方が高級であります

11月頃から4月頃までが旬で、産地としては、愛知、千葉、岡山、山口などで水揚げされます

見分け方は、

本ミル貝は、殻が黒ずんでいて、硬く水管も短めです

白ミル貝は、殻が白く薄くやわらかい為、割れやすく、水管が長いです

品種として、本ミル貝と白ミル貝は、別種な貝であり、本ミル貝は、北寄貝に近い品種であります

 

■本ミル貝の特徴

  • 可食部が殻が大きい割には、少な目
  • 磯の香りが強く、野性味がある
  • 身の硬さも硬めで、あまみが強く旨味も強い
  • 獲れる量も少ない為、高級品

 

■白ミル貝の特徴

  • 貝の大きさの割には、可食部がやや多い
  • 磯臭さが、本ミル貝よりもなく食べやす
  • 身のコリコリ感は、あるが本ミル貝よりやや柔らかめ
  • 甘味が強く白ミル貝の独特の風味が良い

 

■ミル貝の目利き

  • 水管が硬くしっかりしている物(特に白ミル貝)
  • 水管が伸びきってしまっている物はNG
  • 持ってみて重みがあり反応よく活きが良い物

 

■ミル貝の下処理

  1. ミル貝の殻と身の間に貝むきを入れ外す
  2. 白ミル貝は、殻がもろく割れやすい為、気を付けて外す
  3. 水管と内臓を手で外す
  4. たっぷりめの湯を沸かし、さばいたミル貝を入れ5~7秒程霜降りして氷水に落とす
  5. 本ミル貝は、10秒から12秒位霜降りする
  6. 内臓は半分にして、サッと霜降りして氷水に落とす
  7. ミル貝の皮をはがす
  8. 水管を包丁で開き水洗いして、ペーパータオルでしっかり水気を取りキッチンペーパーの上に乗せ冷蔵庫で保存する
  9. 鮨ネタに切り付けた後は、包丁目を入れ、握りやすくする
  10. ネタとシャリが剥がれそうであれば、海苔バンドで止める

霜降りをし過ぎないようにする事と霜降りが短いと皮が剥がれなくなるので、ほど良い時間にする事

 

北寄貝

ホッキ貝の産地として東北、北海道で水揚げされます

旬は、12月頃から4月頃が身が張っていて肉厚の物が楽しめます

産卵期が5、6月です

7月頃から11月もホッキ貝漁があり、市場にも出回りますがやや身が痩せています

 

◼️ホッキ貝の目利き

  • 殻から身がでていない物
  • 持って直ぐに水菅が引っ込む物
  • 重みがある物

 

◼️ホッキ貝の下処理

湯引きする方法と生で握る方法とあります

ホッキ貝の貝柱は、殻に4ヶ所付いているので、貝むきで外す

 

★湯引きする方法

  1. 沸騰している湯に5~6秒入れて色がややピンク色になったら引き上げて氷水に落とす
  2. 身からヒモの部分を包丁で外す
  3. 身のカーブがある側から包丁で真ん中に切れ目を入れて開く
  4. 肝の部分を包丁でそぎ落とす
  5. 形を整える

 

★生ホッキ貝で握る

  1. 身からヒモの部分を包丁で外す
  2. 身のカーブがある側から包丁で真ん中に切れ目を入れて開く
  3. 肝の部分を包丁でそぎ落とす
  4. 形を整える
  5. 塩で軽く磨く方法と水洗いのみの方法がありますが、ホッキ貝の香りを大事にしたい方は、水洗いのみで良いでしょう
  6. 塩で軽く磨く方法は、その後水洗いします
  7. キッチンペーパーでしっかりと水気を取ります
  8. ヒモの部分は、膜や汚れをキッチンペーパーで取り除きます
  9. ペーパータオルをひき開いた側を下にして置きペーパータオルをかぶし、ラップして冷蔵庫で保存する
  10. ホッキ貝のサイズにもよりますが、小さいものであれば半分にして使い、3つに落とす場合は、切り付ける時にやや斜めに包丁で切るようにする(身を大きく見える為)
  11. 生、湯引き、焼き霜など色々楽しめます

 

ハマグリは、煮ハマグリで提供します

ハマグリの種類は、地ハマグリ、朝鮮ハマグリ、シナハマグリとあります

旬は、11月から3月頃までですが、3月頃のハマグリが身が張っていて特に美味しいです

産地は、地ハマグリが三重県桑名、熊本県有明海など有名で、朝鮮ハマグリは、千葉県、宮城県鹿島で獲れます

 

■ハマグリの目利き

  • 持って重みがある物
  • 殻が開いていない物

 

■煮ハマグリの下処理

  1. 貝むきで殻を外し、むき身を取り出す
  2. むいている時にボールの上でむき、汁を取っておく
  3. ハマグリの水菅に竹串を差して中の汚れを落とす
  4. 砂などの汚れも水洗いして落とす
  5. ハマグリの汁は、キッチンペーパーで濾して鍋に入れる
  6. その鍋に酒1:水5をハマグリがヒタヒタになる位に注ぐ
  7. 中火で煮ていきアクを小まめに取り除く
  8. ハマグリがやや白くなり、ぷっくらしたら火を止める
  9. ハマグリだけザルに取り出し冷ます
  10. 氷水を大きめのボールに作り、ハマグリ煮汁を鍋ごと冷やす
  11. ハマグリ煮汁が冷えたらハマグリの身を煮汁に漬けてタッパーに入れて冷蔵庫で保存する

 

◼️ハマグリ煮詰め

  1. 保存してあるハマグリの煮汁を鍋に移し、砂糖、濃口醤油を少し入れる
  2. 弱火で煮詰めて、アクを小まめに取り除く
  3. 味をチェックして甘味と塩味のバランスをみて足らなければ調味料を足す
  4. 詰まって来たらごく弱火にしてやや濃度が出るまで詰める
  5. ※焦げないように気を付けて煮詰める事

 

■煮ハマグリを握る

  1. 煮ハマグリを煮汁から取り出し、ペーパータオルでしっかりと水気を取ります
  2. ハマグリを半分に開きます
  3. 肝を包丁で軽くしごいて取り除く
  4. 開いた面をふきんでしっかりと水気を取り握ります
  5. ハマグリの煮詰めを塗り提供します

 

青柳

アオヤギは、オレンジ色で見映えも良く、個性ある香り、旨味がある貝です

貝柱は、小柱と言う名前で、寿司ネタ、天ぷら、酢の物などで高級食材として売られています

旬は、11月から3月頃です

産地は、東京湾内房、伊勢湾、三河湾、瀬戸内湾など有名です

 

◼️アオヤギの目利き

アオヤギは、殻を剥いた状態で販売されていることが多いです

  • アオヤギの身が引き締まっている物
  • 色目が良く艶がある物
  • 軽く触って直ぐに反応する物

 

◼️アオヤギの下処理

  1. アオヤギをボールに入れて砂を水洗いして取り除く
  2. アオヤギを鍋に移し塩をやや多く入れて火にかける
  3. 指でアオヤギをもみながら先端部分の固さを感じ取る
  4. 硬くなって来たら手早く氷水に落とす
  5. 冷めたらザルに上げる
  6. アオヤギのヒモの部分は、付けたままさばくので身をヒモの中に通して逆側に持って行く
  7. 身のカーブ側部分に包丁を入れて、半分になるように開く
  8. 開いたら肝を包丁で軽くしごいて取り除く
  9. ヒモの先端の水菅の黒い部分を少しだけ切る
  10. 冷たい塩水で綺麗に洗いザルで水気を取る
  11. ある程度水気が取れたらキッチンペーパーを引いた上に綺麗に並べ、ラップして冷蔵庫で保存する

 

鳥貝

生トリガイ(殻付きトリガイ)は、3月頃から6月頃まで出回ります

身の部分は、黒い色素で覆われていて、この黒い色素が剥がれ落ちてしまうと価値がなくなります

シャキシャキした噛み応え、甘味、旨味が強い美味しい貝です

産地は、愛知県、三重県、千葉県など有名です

 

◼️トリガイの目利き

  • 殻から身がダランと出ていない物
  • 殻を触って反応が良い物
  • 持った時に重みがある物

 

◼️トリガイの下処理

  1. ボールに氷水、酢を少々入れておく
  2. 貝むきで身の黒い部分をなるべく触れずに殻から身を取り出す
  3. 取り出した身を氷水に落とす(酢を少々入れておくと黒い色素が剥がれにくくなる為)
  4. まな板にアルミホイル又は、ラップをピッチリひいておく
  5. 包丁が良く切れる物を使う事
  6. 左手にビニール手袋又は薄手のゴム手袋をする(素手だと色素が剥がれやすいので装着する事をオススメします)
  7. トリガイの表面を軽く押さえ、カーブ側から包丁で開く
  8. 肝の部分を包丁で軽くしごいて取り除く
  9. ボールに冷たい塩水、酢少々入れてトリガイを洗いザルで水気を取る
  10. やや深めの容器にキッチンペーパーをひき、トリガイを重ならないように並べラップして冷蔵庫で保存する
  11. 握る時も黒い色素をなるべく剥がさないように注意して握る

 

つぶ貝

寿司(鮨)ネタで使うツブガイは、マツブガイです

コリコリした歯応え、甘味、独特の風味がある美味しい貝です

旬は、4月頃から9月頃まで

産地は、北海道が有名です

 

◼️マツブガイの目利き

  • 重みがある物
  • 触って反応が良い物

 

◼️マツブガイの下処理

  1. 殻が非常に硬く指を切る可能性がある為薄手のゴム手袋をする事をオススメします
  2. ビニール袋を2重にしてマツブガイを入れる
  3. ハンマーなどで殻の部分を砕く
  4. ビニール袋の中で身と肝の部分を取り出す
  5. 水洗いして残っている殻を洗い流す
  6. 肝の部分を手で外す
  7. 蓋の部分を包丁で外す
  8. 身の中心に切れ目を入れて開く
  9. 白い柔らかい脂のような部分は、唾液腺(テトラミン)という有毒部分なので必ず綺麗に取り除く事
  10. 水菅は、可食部ですが私的には使いん
  11. ボールに身を入れて塩を多めに入れ良くもみながら汚れヌメリを落とす
  12. 特に唾液腺部分は、しっかりと水洗いしてザルに上げる
  13. ペーパータオルでしっかりとヌメリ、水気を拭き取る
  14. 肝は、湯がいて氷水に落とす
  15. 肝は、甘辛く煮ても旨い
  16. キッチンペーパーをひきマツブガイをのせラップして冷蔵庫で保存する

 

■マツブガイの握り

  1. 鮨ネタでは、開いた面から斜めに包丁でひき切りする
  2. ネタの表面に鹿の子(網目状に切れ目を入れる)包丁目を入れ、裏面も握りやすいように縦に包丁目を入れる
  3. ネタとシャリが剥がれそうであれば海苔バンドをして握る

 

小柱

コバシラは、アオヤギ貝の貝柱の事で独特のアオヤギの香りを持つ貝柱です

コバシラは、剥いた状態で販売されていますので、そちら購入して下さい

 

■コバシラの下処理

  1. ボールに冷たい塩水を用意してその中にコバシラを入れる
  2. 砂が噛んでいる場合があるので、良くみる事
  3. ザルに上げる時も手でコバシラをすくい上げて下さい
  4. 底に砂がある場合がある為です
  5. ザルで水気が取れたらペーパータオルを2重にひきコバシラをのせ上からペーパータオルをかぶし、軽く押さえて水気を取ります
  6. 容器にキッチンペーパーをひきコバシラをのせラップして冷蔵庫で保存する
  7. 鮨ネタで使う場合は、軍艦にして提供する

 

平貝

タイラガイは、殻が大きく、うちわぐらいの大きさがある珍しい2枚貝です

しかし殻が大きいわりに可食部である貝柱は、からに適さないほどの大きさです

ホタテ貝にややにていますが、身質がしっかりしていて耳のような形をしています

食感が良く、甘味が程よく、癖のない香りがあり好きな方も多い貝なのです

旬は、12月頃から4月頃まで

産地は、千葉県、伊勢湾、三河湾、瀬戸内海など有名です

 

◼️タイラガイの目利き

  • 殻が開いていない物
  • 持って重みがある物

 

◼️タイラガイの下処理

もしあればパレットナイフを用意して下さい

殻が大きく貝柱まで届かない恐れがある為です

貝むきでも剥がすことができますが、やや短い為貝柱を上手く剥がせないかもしれません

貝むきであれば手を殻で切らないように気を付けて剥がして下さい

パレットナイフ

 

  1. 殻から貝柱を外したらヒモを手で取り外します
  2. 貝柱だけになったら側面の部分に膜が残っていることがありますので、取り除きます
  3. 表面の汚れなど水洗いして、冷たい塩水に1分位漬けます
  4. ザルに上げペーパータオルでしっかりと水気を拭き取ります
  5. キッチンペーパーで1つずつ包み容器に入れ冷蔵庫で保存する

 

◼️タイラガイを握る

  1. 鮨ネタで使う時は、貝柱の固い白い貝柱を外しても良いですが、そのまま使っても問題ありません
  2. やや厚めにネタを切り付けますが大きい貝柱であればやや斜めに包丁で切りネタの断面を調節します
  3. ややネタを広く切り付けると握りにくくなります
  4. 慣れていなければネタをシャリの幅に切り付けるのが上手く握る為のポイントです
  5. タイラガイの表面に鹿の子(網目状に包丁目を入れる)又は立て面だけ包丁目を入れ握りやすくします
  6. ネタとシャリが剥がれそうであれば海苔バンドをして握る

 

石垣貝

イシガキガイ(イシカゲガイ)は、一般的に知らない方が多いと思います

トリガイを薄いオレンジ色にしたような貝で、歯応えも良く、甘味もあり美味しい貝です

旬は、6月頃から9月頃まで

産地は、岩手県、宮城県が有名ですが、天然物は、数が少ない為、岩手県で養殖されて市場に出回っています

 

◼️イシガキガイの目利き

  • 殻を触って反応が良い物
  • 殻が開いていない物
  • 持って重みがある物

 

◼️イシガキガイの下処理

  1. 殻から身を取り出す時は、身のオレンジ色の色素になるべく触れないように外す
  2. まな板にアルミホイル又はラップをピッチリひいておく
  3. ※摩擦をなくして色素の剥がれを防ぐため
  4. 左手にビニール手袋又は薄手のゴム手袋をする
  5. 包丁は、切れる物を使う
  6. 軽く押さえて、イシガキガイのカーブ側に包丁で切り開く
  7. 肝の部分を軽く包丁でしごき取り除く
  8. 冷たい塩水に入れ色素を剥がさないように気を付けて洗う
  9. ザルに上げペーパータオルで開いた面を下にして水気を取る
  10. 深めの容器にキッチンペーパーをひきイシガキガイを重ならないように並べラップして冷蔵庫で保存する

 

◼️イシガキガイを握る

ネタを持つとき握る時も色素をなるべく剥がさないように握る